“映像化、絶対不可能!”とまで語られてきた衝撃作が、ついにスクリーンへ――。
映画『廃用身』が、5月よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開される。このたび、主要キャラクターの姿を捉えたカットが解禁となった。
原作は、外務省医務官を経て現在も在宅訪問医として活動する久坂部羊のデビュー小説「廃用身」(幻冬舎文庫)。発表当時、その強烈なテーマ性と倫理観を揺さぶる内容から大きな議論を呼び、「映像化は難しい」と語られてきた、異彩を放つ話題作である。

主演を務めるのは、唯一無二の存在感で知られる染谷将太。
染谷が演じるのは、デイケア施設「異人坂クリニック」の院長・漆原糾(うるしはら・ただす)。高齢者医療の現場で理想を追い求める医師である。
漆原は、いわゆる〈廃用身〉――麻痺などにより回復の見込みが乏しい手足――に着目し、従来の常識を覆す“画期的な治療”を考案する。究極の効率性を目指したその医療行為は、患者たちに思いがけない変化をもたらしていく。
解禁されたキャラクターカットでは、白衣姿の漆原が静かに佇む姿が印象的。穏やかな表情の奥に潜むのは、揺るぎない信念か、それとも危うさか。理想と合理性の先に踏み込んでいく漆原の内面を、染谷が繊細かつ大胆に体現していることがうかがえる。

漆原の治療に強い関心を抱くのが、編集者・矢倉俊太郎。演じるのは実力派俳優の北村有起哉。
老齢期医療に変革をもたらす可能性を感じ取り、漆原に書籍化を提案する。確信に満ちたまなざしは、物語を大きく動かす起点となる。

また、漆原の治療によって人生を取り戻したとされる患者・岩上武一を六平直政が演じる。両脚と左腕に麻痺を抱える岩上の表情は、感謝とも諦念とも取れる複雑さを帯び、観る者に問いを投げかける。

さらに、漆原を支える妻・菊子役には瀧内公美。夫の理想を理解しながらも、どこか不安を滲ませる繊細な表現が光る。同じ施設で働く看護師・内野役を中井友望が務め、治療の現場を冷静に見つめる立場から緊張感を与えている。


監督・脚本は吉田光希。学生時代に原作と出会い、その衝撃を胸に約20年温め続けてきたという。
人間の尊厳、医療の倫理、効率化社会の行き着く先――重いテーマを真正面から描き出す本作は、吉田監督にとって渾身の企画となる。
解禁されたカットの数々には、静まり返った空間の中に漂う緊張感が刻まれている。登場人物たちの視線の先にあるのは、救いなのか、それとも取り返しのつかない選択なのか。息苦しいほどの静謐さと不穏さが同居し、観る者の想像を掻き立てる。
作品情報
映画 『廃用身』
出演:染谷将太、北村有起哉、瀧内公美、廣末哲万、中村映里子、中井友望、吉岡睦雄、六平直政
監督・脚本:吉田光希
原作:久坂部羊『廃用身』(幻冬舎文庫)
音楽:世武裕子
配給:アークエンタテインメント
2026年5月 TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
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